科学史は、論理の歴史『発明発見物語全集』:科学読み物について⑦

小学校のころの学校図書室は、本当に本がなかったんです。おまけに4年生になるまで使わせてもらえないという、今では考えられない状況でした。古いダイジェストの世界名作全集とかしかない中で、面白そうな本を探すのは大変でした。その中で、心ときめいたのが

微生物を追う人々〈上〉 (1953年) (創元文庫〈D 第92〉)

微生物を追う人々〈上〉 (1953年) (創元文庫〈D 第92〉)

でした。微生物という目に見えないものを、人間が見つけていくプロセスというのは、推理小説みたいでドキドキしました。
『発明発見物語全集』は1964年
少し前、男性の(40代くらい?)の利用者が、「これは、すごく面白い」とカウンターで話していかれましたが、その気持ち同感です。これは、再編されまして今、
化学の発明発見物語―酸素ガスからナイロンまで (発明発見物語全集 6)

化学の発明発見物語―酸素ガスからナイロンまで (発明発見物語全集 6)

をよんでいるのですが、気体を発見する歴史を見ていくと、やっぱり論理で、少しずつ追い詰めていく感じがたまらないです。でも、この再販、「農薬」を省いたそうです。前の版と読み比べをしたいです。今化学肥料の歴史を呼んでいるのですが、ここも、現在は有機栽培が見直されていますし、科学史の変化はおもしろいですね。