”観る”といったら図鑑の薮内さん『にわやこうえんにくるとり』:日本の科学読み物について⑥

1973年からはじまった野鳥の本

にわやこうえんにくるとり (福音館のかがくのほん―日本の野鳥 1)

にわやこうえんにくるとり (福音館のかがくのほん―日本の野鳥 1)

は、にまとまりました。うちの館では過去一度だけ、「親子で楽しむバードウォッチング」なる企画をしたことがありまして、そのときこの『野鳥の図鑑』を買いました。すると当時保育園児の長女がはまりまして、来る日も来る日も見てました。そしてある日、散歩の途中に見慣れぬ鳥が・・「あれなにかねぇ?」というと「キンクロハジロ」と娘が言うではありませんか! 家に帰って調べると、確かに!! 将来は鳥類学者か、と胸ときめかしましたが、そのうち興味は他のものに移り、現在は全然といっていいくらい覚えていません。この経験から、私は若いお母様がたに「小さい子は、興味を持つと、いろいろおぼえますが、その後、きれいに忘れたりするので、あまり過剰に期待されないほうがいいですよ。」と、ついアドバイスしてしまいます。早期教育も忘れるんじゃないでしょうかと、ちょっと懐疑的です(ウチでは、何もしなかったのでわかりませんが)。
薮内さんの絵は、リアルなのに温かみがあって大好きです。説明文もすずめ、はと、カラスの大きさを基準として比較で「スズメより大きく」などイメージしやすい描写が特徴です。おかげで、私も良く観るヒヨドリオナガムクドリ、ヒバリなど基本的な鳥くらいはわかるようになりました。名前がわかるのは、友達になる第一歩、前より鳥が好きになりました。