やっと見つけた司書の職。なのに、任地にいったら図書館が閉鎖!
短期の仕事で食いつなぎ、安売り書店に勤める中で、やっと見つけた司書の職。なのに、任地にいったら予算不足で図書館が閉鎖! といっても、日本の話じゃなくて舞台はアイルランドのミステリー。
蔵書まるごと消失事件 (移動図書館貸出記録1) (創元推理文庫)
- 作者: イアン・サンソム,玉木亨
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2010/02/28
- メディア: 文庫
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でも、図書館員として許せないのは、移動図書館をやってくれといわれた主人公が、BMなんて嫌だ、と帰ろうとするんですよ。これは図書館員じゃないぜ! まぁ、推理小説というより人情話みたいな作品で、小太りでさえない主人公の司書が、田舎の町で、みんなにいじられながら、悪戦苦闘。事件は勝手に解決というユーモアミステリーです。ただ、図書館員としてはうれしいシーンもありますね。車がないのでBMを乗り回している主人公が、ショッピングモールの駐車場にBMを止めると、おばちゃんたちに囲まれるんです「ちょっと、あんた?ここで図書館あけるんじゃないの?」と。「あたしたちがどれくらい長いこと図書館なしでやってきたか、知ってるの?」「きっちり地方税おさめてるんだからね」といって詰め寄ってくるわけです。いいですね。図書館、求められてます。
シリーズ物ですので、イスラエル君の今後の成長に期待しましょう。