歴史は変わらず

大事に読んでいた

十字軍物語〈1〉

十字軍物語〈1〉

がついに読み終わってしまいました。あぁ、2巻よ、早く出てくれ。それにしても読後感は、ようするに人間は進歩しないのね、です。諸侯がそれぞれの目論見(領土が欲しい、名誉が欲しい)をかかえての戦争は、戦いに勝っても統治の事で、内輪もめ。対するイスラムも部族同士の領土拡張バトルのせいで救援が進まない。かろうじて、十字軍は『聖地解放』の目的がはっきりしてたので、いざ戦いには団結できて勝利。
う〜ん・・・。なんか見覚えが、社会が混乱してるのに、党内抗争してたり、与党と野党がとりあえず攻撃しあったり、大事なのは自分の部族(クラン)の世界から人間は進歩してないのですね。はぁ、でも、タンクレディかっこよかったデス。読み始めた瞬間、あれ、タンクレディって? と頭の中に、片目を眼帯で覆ったイケ面の映像がうつったのですが、???と思ってたら最後で疑問が氷解。『山猫』のタンクレディの映像でした。

ちなみに、ここんとこウチは貴志祐介ブームでした。まつげエクステ娘が突然

悪の教典 上

悪の教典 上

を読みたいと言い出したので、もとより全作品を読んでるファンとしては否でもなく、ちょっと買ってあげました。頭のいい男の完全犯罪チャレンジ系譜ですね。展開よめちゃうとこもあったのですが、楽しんで、これがうちのムコ殿と長女にまわりました。そしてマツエク娘に
黒い家 (角川ホラー文庫)

黒い家 (角川ホラー文庫)

をまわしたのですが、なぜか、長女と次女がシンクロして本は違えど同じ日に貴志さん読み出しまして、次女はすっかり『黒い家』恐怖症にかかり、こことこ夜な夜な、家に帰る途中の道で電話をかけてきます。日常から非日常へ、そうかと思えば、日常がはるか昔とつながる、本の世界ってやっぱりおもしろいですね。